全自動卓天和は実在するか!?予想のつかない展開がすごい!
私は20代の男性ですが、最近麻雀にハマっています。 その麻雀ですが、今は自動卓によって自動的に山や配牌をセットできますが、昔は麻雀を打つ四人が、自分達で山を作り、配牌を取っていったそうです。山を自分達で積むのですから、やり方によっては自分に有利な並び方に配置すれば勝つことも出来ます。所謂イカサマと言うものですね。 しかし、そのイカサマも、全自動卓の登場により激減しました。山も、配牌も機械がやってくれるのですから、人の手が入る余地がありません。
ここで私が紹介する漫画は、青山広美作「バード 砂漠の勝負師」です。この作品のテーマは「全自動卓による天和」。 麻雀とは、ポーカーのように役を揃え、そしてその完成の早さを競う競技です。つまり、配牌の段階で揃っていて、「天和」であがれば確実に勝てるということです。手積み時代ではそれが可能でした。 自分の前の山に完成された14枚を配置し、他の人が手牌を整理している隙を狙って、自分の手牌とすり替える。ツバメ返しという技術です。 しかし自動卓ではそれが不可能のはずなのです。果たしてそんなことが可能なのか。それを描いていくのがこの作品です。
ストーリーは、全自動卓天和を実現させたと言われている「蛇」という雀士とその謎に迫る手品師の主人公「バード」の対決を描いたものですが、二人ともプロフェッショナル同士、というのがこの作品の面白さを際立たせます。 主人公サイドも、そして敵サイドも次に何を仕掛けるのか、それが読者には想像もつかない程ハイレベルで、次のページ、次のページを読みたいとどんどん捲ってしまいます。二転三転する展開には興奮できますし、終盤の盛り上がりは素晴らしいとしか言えません。 またこの二人のキャラクターが非常に魅力的なので、二度、三度読んでも飽きず、何度も楽しめる良さがある作品でもあり、オススメです。